河道閉塞(かどうへいそく)
地すべり、がけくずれ、土石流などでくずれたり流されたりした大量の土砂(どしゃ)が、川をふさいで水の流れをせき止めることを河道閉塞といいます。土砂が自然の力で積もってダムのように川をふさぐので、「天然ダム」とか「土砂ダム」ということもあります。
河道閉塞は、川岸の斜面(しゃめん)で地すべりやがけくずれが起き、くずれた土砂が川に入って流れをせき止める場合と、上流から土石流となって流れてきた大量の土砂が川のとちゅうに積もって流れをせき止める場合があります。河道閉塞が起こると、せき止められた部分の上流側では、水がたまって池のようになり、周辺の道路や家が水につかる被害が出ることがあります。そして、たまった水の圧力で、土砂ダムが一気にくずれると、それは大きな土石流となって、下流に被害をもたらします。
このため、河道閉塞が起きたら、上流側にたまった水をポンプで排水(はいすい)したり、水を安全に流すための水路を掘(ほ)ったり、川をふさぐ土砂を取りのぞいたりする工事をおこないます。ただし、河道閉塞があっても周囲に被害が出る心配がない場所では、特に工事は行わないで、そのままにしておくこともあります。たまっていた水が少しずつぬけて、河道閉塞が自然になくなってしまうこともあります。
地震・大雨と河道閉塞
地震のゆれで起きた地すべりやがけくずれが原因で、河道閉塞が発生することがあります。2004年(平成16年)の新潟県中越地震では、魚野川(うおのがわ)の支流の芋川(いもかわ)の流域で52か所、2008年(平成20年)の岩手宮城内陸地震では、栗駒山(くりこまやま)の周辺の川で大きなものだけでも15か所の河道閉塞が確認されました。一方、2011年(平成23年)の台風12号による大雨では、和歌山県や奈良県で土石流やがけくずれによる河道閉塞が17か所で発生しました。