共有する
土砂災害防災のフィールド一般の方々に、土砂災害とその対策について理解していただくこと、またその理解を通じて防災意識を醸成・維持していただくことは、簡単なことではありません。私たちが砂防の広報に携わって30年以上、これまでに培った経験と知識を多面的に活かし、様々な活動の支援や資機材の提供を行います。
砂防フィールド
コミュニティ
スタッフの取材記録などを交えつつ、土砂災害を克服してきた各地の活動紹介や情報提供を行っております。
この場を通じて新しい発見や様々な交流が生まれることができれば幸いです。
この度の地震でお亡くなりになった方々のご遺族にお悔やみ申し上げます。まだ、行方が分からない方々のご家族の皆様、また避難所等でご不便な生活を余儀なくされている方々にはお見舞い申し上げます。
NPO法人土砂災害広報センターとして、今回の地震による被害を視察するとともに、今後の余震および雨による新たな土砂災害も懸念しています。そのため、セスナから災害現場を確認しながら撮影をして参りました。
報道等ですでに紹介されている大規模な斜面の崩落箇所や、断層沿いにずれた田んぼ、壊れた阿蘇神社なども見て参りましたが、私たちが気になるのは今後の余震や雨による新たな土砂災害発生です。今回撮影した写真の一部をご紹介して、今後の土砂災害に気をつけていただくポイントをお知らせしたいと思います。
なお、空からの確認で、現場をつぶさに調査したわけではありませんので、今後の現場詳細調査により、異なった見解が出る可能性があることをご理解の上、その場合はご容赦下さい。
今後に心配される土砂災害
〇斜面に入る亀裂など
自宅付近の斜面にこのような亀裂(道路脇上部斜面)
や崩落(道路下部斜面)があれば今後の余震、
雨によりさらに崩れ危険性が高いです。
〇裏山で発生している土砂崩れ
自宅の裏山の渓流などで土砂の崩落があった場合は
今後の降雨で土石流となる危険性があります。
〇川を埋めた崩落土砂
このようながけ崩れが付近の渓流、川で発見したら
大雨により土石流となる危険性があります。
〇効果が期待される砂防堰堤
真ん中に砂防堰堤が写っています。その上の山の斜面、
渓流には木が生えていない所がみられます。
このような場所では大雨で土石流が発生することが考えられます。
幸い、この渓流には砂防堰堤があり、下流の人家、
田んぼを守っています。
平成28年熊本地震において被災された方々及び関係者の方々にお見舞い申し上げます。
現在、食糧等の支援物資以外に、乳児等のオムツの不足を訴える被災者の方々が数多く声が上がっているとのことですが、昨年、東京都が都民に配布した『東京防災』の中に、災害時の対応等についての記述があり、その中にレジ袋とタオルで作るオムツ等の紹介があります。
東京都のWEBサイトでも紹介されておりますので、ご案内させて頂きます。
◇東京防災WEB版はこちらから(東京都ホームページ)
◇東京防災WEB版:もしもマニュアル衛生はこちらから※オムツや簡易トイレの作り方が紹介されています。(東京都ホームページ)
2016.4/4~7に韓国の特殊法人砂防協会に招かれ国立森林科学院において「日本の土砂災害警戒避難対策」と題し講演してきました。
ソウル研究院のイ・ソッミン都市情報センター長を表敬訪問
センター長とは防災教育の必要性について会談した。日本では土砂災害についてようやく教科書に取り上げられたが教育現場では土砂災害やその対策事業への知識が少ないことが課題となっている現状や国交省等が支援して実施していることを伝えた。
また、牛眠山(ウミョンサン)災害復旧現場を砂防フィールドミュージアムにしてはどうかと提案した。
2年前に当センターに来訪されたソウル大学の教授らに面会を求めたがあいにく都合がつかず断念。
※当時の様子はこちらから
砂防協会のソ・スンジン会長、ヨン・ファンテッ専門委員長との面談
大井前国際砂防協会会長と合流し、協会長、専門委員長と面談した。当センターの事業内容や経歴を紹介し本セミナーでの講話の概要を説明した。会長は山林庁の元長官、専門委員長は日本でいう事務所長経験者であった。
左から私、ソ会長、大井さん、コーディネーターをしてくださったキム研究開発室長
韓国の砂防協会は設立9年、現在10年誌を作成中とのこと。このビルの2~3階を本部とし各地区に支部を有し70名くらいで運営している。
講演(4/5 15:30~17:30)
講演時間は2時間、うち100分を講演、20分を質疑応答となった。山林庁砂防課、国立山林科学院、砂防協会の課長以下職員25名程度が参加された。プレゼンには映像を要所要所に多用したため関心を持って聴講されていた。質問は、土砂法の指定方法、広報予算の配分、防災教育支援の方法などの実務的な内容が多かったが、今回紹介した防災啓発手法についてはどのように進められるかに関心が寄せられた。講演後は、砂防課長、係長等から使用したPPTと映像を求められすべてを提供した。また、副読本については当センターの原稿を後日に提供し協会が韓国語版を作成し当センターとの共著とする覚書を交わすことを約した。
講演会場となった国立山林科学院
参加者との記念撮影。私(中央)の右手がヨン砂防協会専門委員長、左手がイ砂防課長、その隣がユン山林庁災害管理課長。
すべて自然石の三面流路工で施行されていた。砂防工事に関しては環境団体の抗議が厳しいらしい。
事業説明看板
空石積み堰堤も多数見られる。
牛眠山の全体写真、色つきの線は山道。
「生命と財産を脅かす地すべり、関心と避難が最高の予防法です」との啓発横断幕。
ソウル市内はちょうどサクラが満開を迎えていた。
牛眠山の土石流災害で一番被害が多かった地区。道路の右側がすぐに山、左側のマンション2階部分まで土石流が襲った。
朝川巧さんの墓参
ちょうどこの日は「植林記念日」であり、お墓で催事が行われたとのこと。
※詳細はこちらから
韓国では人的な山火事が一番の問題で、地震もほとんどなく土砂災害は2011年の牛眠山災害が50~60年ぶりとのことであった。
今後の異常気象については警戒しており土砂災害には山林庁が急いで警戒区域の指定に対応している。防災啓発は今後の課題と認識し関心を高めていた。
これを機に当センターと韓国の砂防協会との交流を進めていきたい。
以上